単に視覚的な話です。
小難しいことを言いたいわけではありません。
「美しい」「美味しい」という私たちが日に何度も使う言葉。
この「美」という文字を見つめていたら、
その真ん中に「人」という文字が見えてきたと言うだけの事。
それにしても私たちがよく口にするし、嫌になるほど耳にする
「美しい」「美味しい」って何でしょうね。
私が「美しい」と思うものを他の誰かが美しいと思うのかはわからない。
誰かが「美味しい」というから食べてみたけどそれほどでもないな、
と思ったことは何度もあります。当たり前ですよね。
人はみな経験値もセンサーも違うわけだから。
「美」と感じるのは個としての人。私です。絶対的な正解はありません。
それでも人は「美」を求めるし、「美味しい」を求めてやみません。
しかも自分の感じる「美」を誰かと共有したくなるのも人だったりします。
最大公約数を集めたり、小数点化するのも好きだし、
それが気になって仕方ないのも人ですね。
なんかややこしい話から始まりましたが、いま目の前にある
一片のショコラ。この味を伝えようと試みたのですが、
適切な言葉がみつかりません。そもそもこれはショコラか?
私の記憶のなかのショコラとは見た目は似ているのだけど、
味覚は別物のように感じる。ショコラという言葉から
連想される味覚と全く違うのか、というとそうではないのだけど。
美味しいショコラという形容だけでは
全く味の本質を伝えられないと思ってしまうのです。
いわゆる五味、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味を使いながら
正確に表現することは可能かもしれない。
でもそれでは本質を伝えることはできない。というか
味の本質からどんどん遠くなっていくような気がします。
言葉の負けです。DAIGO chocolat
それはあなたの感覚と脳で判断してもらうしかありません。