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DAIGO千一夜

LE CHOCOLAT ET LES MILLE ET UNE NUITS
徒然に綴るショコラの夢現。

デザインについて1

 

チョコレートのモールド型は、デザインとして重要な要素と考えています。その上で宝石のように一つ一つ形が異なるボンボンショコラに対して、板チョコのデザインは、それほど重視されていないように感じます。板チョコが登場したのは1875年、スイスのショコラティエのダニエル・ペーターによるミルクチョコレートであることが知られています。板チョコは地味で、食べる際の割りやすさを考慮した機能重視のものが多く、形も長方形が一般的です。スーパーマーケットの棚に並ぶものが板チョコ、という人が多いのではないでしょうか。
Bean to Barのブームが起こり、さまざまな板チョコが登場するようになりました。チョコレートにこだわりがあれば、オリジナルのモールドを作りたいと思うのは皆同じ。しかしオリジナルとなると製作費用がかさむため、マイクロビジネスが主流のBean to Barメーカーは、二の足を踏むところも多いと思います。

 

それでも私たちはオリジナルのモールドにこだわりました。ブランドのキーワードである「ショコラ瞑想」を、イメージしやすく抽象的に捉えられる図像が必要でした。DAIGO chocolatを象徴するタブレット「MANDALA」は、読んで字のごとく曼荼羅からヒントを得たデザインです。宇宙の本質を諸仏の配置で表したとされる曼荼羅を、円と正方形の幾何学形態でモダンにデザインしています。繊細な彫刻が表面に施されたエレガントなタブレットです。

 

ショコラの厚みは、食べやすく口溶けの良い5ミリを狙います。一枚一枚手作りのため、工場生産された板チョコのような均一さは不可能で、クラフトならではのこだわりを全てにおいて追求しています。彫刻が細かいために、モールディングの作業も一苦労です。
小さなひとかけらでも、雑味が無く、食べた後も深く長い余韻が残り満足感が得られるのが、シングルオリジンのカカオによるBean to Barならではです。瞼を閉じて、深い呼吸とともに残るショコラの余韻を聞く。「ショコラ瞑想」で、心身を穏やかに保ってください。

 

それでは、また。

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